「アンサンブル・ミカニエ10周年おめでとう!」

 桃栗3年柿8年と言いますが、「葡萄の樹」の下で育った阪本君が和歌山の地に蜜柑の木を植えて10年にもなるのですね。「上手いかどうか」という割とどうでも良い基準ではなく、「個性的かどうか」という大事な観点に立ったとき、「アンサンブル・ミカニエ」は確実に一つの合唱団としての個性を確立しているように思います。これについてはひとえに「音楽監督が放置することによってしっかり者が育っている」という一つの成長スパイラルのモデルケースを実現しているように思っています。合唱団の運営は音楽的な云々ではない部分での苦労と忍耐の連続だと思いますが(そのわりには指揮者の体重が減らないのが不思議ではあります…)、ミカニエの皆さんには、自分たちの活動のみならず私が不器用ながらも懸命に取り組んでいるイベントやプロジェクトについても合唱団を挙げて協力・応援をしていただいています。私のほうが感謝の気持でいっぱいです。

 蜜柑の木は確実に育っています。10周年の狩り入れの際には音楽監督の我侭にもより、京都においてシューベルティアーデを開催することになり、私も張り切っています。和歌山のみかんが全国の食卓に運ばれているように、ミカニエの合唱がぜひ関西や全国の合唱シーンに進出し、さらなる成長を遂げますように。20年目に向けてのスタートですね。期待しています。ともに頑張りましょう!!

 

音楽監督/合唱指揮者 伊東 恵司